オニオン -Onion-
タマネギ(玉葱、学名Allium cepa)は、ユリ科の多年草。ただし、園芸上では一年草もしくは二年草として扱われる。鱗茎は野菜として利用される。学名cepaはケルト語の「頭」の意味からきたといわれる。日本でも戦前は「葱頭」が正式な和名とされていた。
■食用
おもに鱗茎を食用とするが、強い辛味、香味がある。辛味は加熱するとなくなり、甘みが出る。多様の料理に使われる。たとえばカレーやグラタン、スープなどの煮込み料理、ネギと同様に鍋料理や味噌汁の具としても使える。
タマネギを切ると涙が出る理由はタマネギにアリシンが含まれているからである。アリシンはタマネギを切ったとき気化し、目を刺激する。防ぐ方法としては、水につけながら切るとアリシンが水に溶けて気化しなくなる。また、あらかじめ冷蔵庫で数時間冷やしておくのも良い。
成分のひとつ、ピルビン酸には血液をサラサラにする効果があるが、すぐに加熱したり水にさらすと消えてしまうので、切った後1時間ほど置いて調理するほうが良い。
ヒトが食べても無害であるが、 イヌやネコなどのほとんどの動物が食べた場合、成分に含まれる硫黄化合物が中毒を引き起こし、血液中の赤血球が破壊され死亡することがある。ペットにはタマネギを含む食品を摂取させない様、注意が必要である。
■植物的特徴
染色体数は2n=16。生育適温は20℃前後で、25℃以上では生育は抑制される。鱗茎の肥大には日長条件が関与し、長日条件で肥大が始まる。鱗茎が肥大し葉が枯死すると数ヶ月の休眠に入る。
■栽培の歴史
原産は中央アジアとされるが、野生種は発見されていない。ヨーロッパの地中海沿岸に伝わったタマネギは、東ヨーロッパ(バルカン半島諸国やルーマニア)では辛味の強い辛タマネギ群、南ヨーロッパ(イタリア、フランス、スペイン)では辛味の少ない甘タマネギ群が作られた。これらの両系統は16世紀にアメリカに伝えられ、さまざまな品種が作られた。その一方、原産地から東のアジアには伝わらず、日本へは明治時代にアメリカから導入された。
日本では1871年(明治4年)に札幌で試験栽培されたのが最初の記録である。本格的な栽培が始まったのは1878年(明治11年)、札幌農学校教官のブルックスによるもので、その後1880年(明治13年)に中村磯吉が農家として初めて栽培を行った。アメリカから導入された「イエロー・グローブ・ダンバース」という品種が、現在でも栽培されている「札幌黄」という品種になったといわれている。さらに農家や農協単位で自家採種・選抜をおこない、農家や地域ごとに特徴のある品種が作られた。現在では大手種苗会社によるF1品種がほとんどを占めている。特に七宝による一連の品種群は、乾腐病に対する抵抗性を持ち、品質もよく、平成16年度の農林水産大臣賞を受賞した。
■日本における生産と流通
日本では生産量108万3000t、作付面積は23,000ha(以上、統計値は平成17年、農林水産省統計による)である。そのうち北海道が生産量約58万t、作付面積11,100tと、全国生産量の約5割を占める。北海道に次いで兵庫県(淡路島)、佐賀県、大阪府、愛知県、香川県がおもな産地である。 北海道と西日本では収穫時期が異なるため、季節ごとに産地の異なるものが小売されている。
また、近年、特に加工用では中国やアメリカからの輸入品も多く使われている。国産品はそれに対抗するために、価格面の対策としては生産・流通コストの低減化、端境期対策としては貯蔵技術の向上や高貯蔵性品種の開発、極早生品種の開発、品質面の対策としては高機能性品種の開発を行っている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タマネギ. (2006, 4月 14). Wikipedia, . Retrieved 09:52, 5月 8, 2006 from http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%82%AE&oldid=5311406.
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